研究成果の技術移転実績
大津「フォトン制御」プロジェクト、光科学重点研究室「近接場光学」グループ
走査型近接場光学顕微分光システムと光ファイバープローブ
大津プロジェクトの研究成果や特許を活用して、光ファイバーの先端を数10nmに先鋭化した数種のプローブを開発し、その先端に発生する近接場光を用いてナノサイズのものを観察する装置を開発しました(JST委託開発制度を利用)。生体分子等を含め試料を問わず、光の回折限界を越えた極微小領域でのキャラクタリゼーションが可能です。〔日本分光㈱〕
光科学重点研究室 鈴木グループ
ホルムアルデヒド検出用試薬
鈴木グループの特許を活用して、シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒドを、色の変化により簡便に測定できる試薬を開発しました。試験紙や検出器に採用されており、室内や工事現場などで簡単にホルムアルデヒドを測定できます。
益田「ナノホールアレー」プロジェクト、重点研究室 光機能材料グループ
大面積モスアイ型反射防止フィルム
益田プロジェクトの研究成果や特許を活用して、世界で初めて、陽極酸化ポーラスアルミナを鋳型に連続製造可能なモスアイ(蛾の目)型反射防止フィルムの製造プロセスの共同開発に成功しました。このフィルムは、表面に100nm程度の規則的な突起配列構造を持ち、厚み方向の屈折率が連続的に変化するため、光の反射を抑えることができます。その反射率は0.1%以下で、従来の一般品と比べ1/20以下と飛躍的に高い性能を示します。このフィルムは、「モスマイトTM」として商品化され、海老名本部の玄関ホールに実物が展示されています。〔三菱ケミカル㈱〕
中島「ナノウェッティング」プロジェクト
液滴転落挙動解析システム
中島プロジェクトの研究成果や特許を活用して、傾斜表面での液滴の転落挙動の評価を総合的に行うことができる世界初の解析システムを開発しました。表面・界面処理の強力な研究開発ツールであり、接触角計等と組み合わせて、撥水部材・コーティング・塗装等の産業分野で活躍しています。〔協和界面科学㈱〕
大津「フォトン制御」プロジェクト
光コム発生器
大津プロジェクトの特許を活用して、超高周波数帯域で周波数が安定した光コムの発生を可能にした、超高精度な多周波数光パルス発生器を開発しました。超高精細センサとして形状計測への利用実績をはじめ、光通信・医療診断分野等での活用も期待されます。〔㈱XTIA(旧名称 ㈱光コム研究所)〕
宮島「幹細胞制御」プロジェクト
抗体医薬とその開発技術
宮島プロジェクトの研究成果や特許を活用して、がん治療用抗体に関するライセンスをスイスの創薬企業に供与し、臨床試験に向けた開発を推進しています。 〔㈱カイオム・バイオサイエンス( ㈱リブテックを合併)〕
北森「インテグレーテッド・ケミストリー」プロジェクト、光科学重点研究室「マイクロ化学」グループ
可搬型汎用自動マイクロ免疫分析装置(μELISA)
北森プロジェクトの研究成果や特許を活用して、最新のマイクロフルイディクス技術でデザインされたマイクロ化学チップと、高感度な熱レンズ検出器を搭載する可搬型汎自動免疫分析装置を開発しました。これまで測定できなかった貴重な微量検体を全自動で再現性良く分析可能にしました。〔マイクロ化学技研㈱〕