金属顕微鏡

鉄鋼材料や非鉄材料などの金属組織を観察することができます。

光を上から照射して、その反射光線の反射程度により表面状態を調べる顕微鏡です。主として金属材料の研磨面を観察します。

装置

金属顕微鏡

金属顕微鏡
金属顕微鏡

メーカー

オリンパス株式会社

型式

BX51

仕様

対物レンズ1.25× 2.5× 5× 10× 20× 50× 100×
観察方式明視野 暗視野 簡易偏光  微分干渉 透過明視野
ステージの大きさ130×135(mm)
カメラ静止画サイズ最大4080×3072

用途

  • 熱処理、鍛練、鋳造および冷間塑性加工などの材料履歴
  • 結晶粒度の大きさ
  • 非金属介在物の種類とその形状、大きさ、偏析の状況、化学組成の概略
  • 破壊損傷と材料履歴、材料欠陥および応力試練などとの因果関係
  • 腐食形態の識別
  • めっきや陽極酸化被膜などの膜厚測定
  • 浸炭、高周波焼入などの深さ測定
  • 各種実装部品断面のはんだ接合状態
  • めっきや塗膜のしみ、変色、凹凸などの外観

分析事例(クリックで各分析事例に移動します)

ステンレス鋼製ボルトで発生した応力腐食割れの金属組織観察例

応力腐食割れや孔食などの腐食形態を観察することができます。

金属顕微鏡:オリンパス株式会社 BX51

ボルトの材質:SUS304
締結部材質:SUS304

ボルトで締結された箇所の断面
ボルトで締結された箇所の断面

応力腐食割れとは、引張応力と腐食因子の共同作用によって生ずるもので、実用上そのほとんどが塩素イオンにさらされると、ある時間を経て脆性的に割れる現象です。

実体顕微鏡による六角穴付きボルトの疲労破面観察例

金属材料やプラスチック材料などの破壊形態を観察し、破壊原因の解明に結びつけることができます。
実体顕微鏡:カールツァイスマイクロスコピー株式会社 SteREO Discovery.V20

六角穴付きボルト

材質SCM435
ねじの呼びM8
強度区分10.9
破断した六角穴付きボルト
破断した六角穴付きボルト

ビーチマーク(貝殻模様)はマクロ的フラクトグラフィの様相として観察される模様のことで、半月状の間隔が1回ごとの繰返し荷重により伝播したき裂の長さを示します。