2022年1月21日
電子線マイクロアナライザ(電界放出型・FE-EPMA)
概要
EPMA(Electron Probe Micro Analyzer)は、細く絞った電子線を試料の表面に走査・照射して、発生するX線、二次電子、反射電子を検出することで微小領域(μm以下)の元素分析や10万倍程度の高倍率な画像を得る装置です。
弊所が保有する装置は電界放射型(Field Emission : FE)の電子銃を備えるFE-EPMAです。FE-EPMAは電子ビームが従来型のEPMAに比べ非常に細く、0.1 ミクロン単位の狭い領域を分析できます。
波長分散型X線分光器(WDS)とエネルギー分散型X線分光器(EDS)を同一のソフトウエアで制御可能なため、両者のメリットが集約されたシームレスな同時分析(WDS/EDSインテグレーションシステム分析)が可能です。
【用途・特徴】
微小領域において高感度の元素分析が可能なこと、金属、セラミックス、樹脂等、様々な材料を対象にできることから、自動車関連、電子部品、産業機器、船舶設備、航空・宇宙、化学、資源エネルギー、地質分野など幅広い分野の故障解析や研究、製品開発等に活用されています。
接点不良、腐食、微小な異物・付着物等の不良解析、めっき・コーティングの膜厚や層構造(断面試料を作製する必要あり)、製品変色等の調査に対応できますので、お気軽にお問い合わせください。
機器情報
メーカー名 | 日本電子株式会社 |
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型番 | JXA-iHP200F |
仕様 | 加速電圧:1~30 kV/照射電流範囲:1 pA~3 µA/WDX5ch/EDX/分析元素B~U/ 二次電子分解能:2.5 nm/分析条件二次電子分解能:20 nm(10 kV、10 nA)、50 nm(10 kV、100 nA)/ 試料寸法:標準的な試料ホルダを使用する場合、Φ32x15 mm(H)以内となります。特殊なホルダを使用することにより、最大 100 mm x 100 mm x 50 mm(H)まで対応可能です。 |
導入年度 | 2021 |
ご利用方法
試験計測(依頼試験)、技術開発受託で利用できます。