2023年5月12日
in-planeX線回折法による薄膜・基板などの最表面のスペクトル測定
in-plane X線回折法とは?
X線回折法(XRD)では基板や薄膜などへX線を入射して、反射X線回折から結晶構造の評価を行う。
例えばシリコン基板でのX線の侵入深さは40ミクロン近くになる。
しかし、基板上で単結晶成長させる場合などは、基板の最表面の結晶状態が重要になってくる。
最表面を観察するためにはX線を基板すれすれに入射するin-plane法という手法がある(図1)。
in-plane X線回折法による薄膜・基板などの最表面のスペクトル測定
基板は同じ材料から切り出しても、その後の表面研磨ににより最表面の結晶性が異なり、結晶成長も異なってくる。最表面の結晶情性を評価するために、in-planeのロッキングカーブを測定した。
ロッキンカーブとは試料をロッキングチェアーのように揺らしながらX線回折を測定する’もので、結晶の揃いを評価できる。
図2にIn-plnaeによって得られたロッキンングカーブ測定の一例を示した。本試料は結晶性が良いため、4結晶という光学系を用いた高精度なin-plnae測定を行なっている。
図2 の赤丸が実験値で青線がフィッテイングにカーブである。
フィッティング から本試料のロッキングカーブ半値幅が0.00386度程度であることが分かった。
使用機器
料金
NO. | 項目 | 単位 | 料金 |
---|---|---|---|
E2510 | X線回折試験 (Ι) 粉末X線回折 | 1試料につき | 24,090 |
ご利用方法
依頼試験(KISTEC事業名:試験計測)で利用できます。
この事例は、「基板メーカー、薄膜作製、コーティング」の業界にお勧めします。
最表面での結晶観察、非破壊膜厚評価、非破壊多層膜評価が可能です。
4結晶の光学系や受光側には2次元半導体検出器を備えています。