磁化特性測定(VSM方式)によるNiFe薄膜のB-H特性測定結果

磁化特性測定(VSM方式)の特徴

振動試料型磁力計(VSM)は強磁性体の薄膜,粉体,液体について磁化特性(B-H曲線,M-H曲線など)を測定することができます。この特性から残留磁化や保磁力などを求めることができます。また,測定感度が良いので一般には磁化されない物質と認識されているもの(例えばAl,Cuなど)もバルク材,粉体,液体など試料体積がある程度あれば僅かな磁化を測定することもできます。

さらに,この装置は温度制御システムを付属していて-196℃~800℃程度の範囲で試料温度を変化させることが可能なので,高温や低温時の磁化特性や温度を連続的に変化させた時の磁化量変化を表す磁化温度特性(M-T特性)を測定することができます。

磁性薄膜の磁化特性測定

NiFe薄膜
写真1 NiFe薄膜

ガラス基板上にスパッタリング法によって作製した強磁性NiFe合金薄膜(写真1)の磁化特性を振動試料型磁力計で測定しました(図1)。

NiFe薄膜のB-H特性
図1 NiFe薄膜のB-H特性

このグラフは最大磁界強度20kA/mで測定した時のNiFe薄膜の磁化特性(B-H曲線)を表しています。
この曲線とB軸及びH軸の交点から磁気特性値の残留磁束密度Brと保磁力Hcを求めることができます。

弱磁場用と強磁場用の2種類の磁場発生コイルがありますので,ソフト材料とハード材料を測定することができます。


ご利用を希望される方へ

このページのご紹介内容は、依頼試験でご利用いただけます。

料金

NO. 項目 単位 料金
E0910 磁化特性測定(VSM方式) 1試料1測定につき 6,710