アンテナ指向性測定

電子技術部
海老名
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 アンテナ指向性とは、アンテナが電波を送受信するとき、アンテナのどの方向からどの程度の強度の電波が送受信されるのかを示したものです。パラボラアンテナのように一方向から電波の送受信を行う指向性が強いものや、Wi-Fiルーターのように全方位から均一に電波の送受信を行う無指向性のものなど、求められる指向性は用途により異なります。

 電子技術部電磁環境グループでは電波暗室においてアンテナ指向性測定を行っています。図1のように床面に電波吸収体を敷いた電波暗室内において、ターンテーブル上1.5mのところにDUTを設置します。そして、3m離れた高さ1.5mのところに受信アンテナを設置し、ターンテーブルを360度まで回転させながら強度の変化をスペクトラムアナライザで測定します。測定可能な周波数範囲は300MHzから25GHzまでとなります。

電波暗室
図1 電波暗室

 測定例ではDUTとして図2のコムジェネレータを、受信アンテナとして図3の半波長ダイポールアンテナを使用しています。周波数は1GHzでDUTのアンテナ部分を水平面で回転させたときと、垂直面で回転させたときの指向性を測定しました。

コムジェネレータ(DUT) 
図2 コムジェネレータ(DUT) 
半波長ダイポールアンテナ
図3 半波長ダイポールアンテナ

 図4は水平面の指向性で8の字となっており、前後方向(0度、180度)で強度が強いことが確認できます。図5は垂直面の指向性で全方位(360度)均一な強度分布となっていることが確認できます。

図4 アンテナ指向性(水平面) 
図4 アンテナ指向性(水平面) 
図5 アンテナ指向性(垂直面)
図5 アンテナ指向性(垂直面)

 測定例では発信器を内蔵したコムジェネレータをDUTとしましたが、発信器を持たないアンテナ単体での評価も、当研究所で保有しているシグナルジェネレータを接続することで測定が可能です。

このページのご紹介内容は、受託研究でご利用いただけます。

ご利用方法

委託受託(KISTEC事業名:技術開発受託)で利用できます。