2023年5月10日
ホットプレスによるSiAlON粉末の焼結
ホットプレスの特徴
粉末冶金プロセスとは金属やセラミックス粉末を原料粉末を所定の形に成形し、焼き固めることで製品を得るプロセスで、基本的に陶器の皿や壺などを製作する陶芸と同様のプロセスです。原料粉末が粘土のような天然鉱物ではなく、管理された工程で製造された高純度で微細な粉末を使用すること、焼結した製品の密度がほぼ真密度まで到達していることなどが、陶芸と異なる点です(図1)。
分析結果
SiAlONセラミックスのような非酸化物系セラミックスは焼結しにくい材料が多く、外部から加圧して焼結を行うことで、比較的容易にち密な焼結体を得ることが出来ます。
SiAlON粉末をホットプレスで焼結した時の密度は焼結温度1600℃から1700℃の間で向上し、1700℃および1800℃で3.1(g/cm3)を示し、ち密な焼結体を得ることが出来ました(図2)。
ホットプレス(加圧焼結装置)について
焼結方法は2つに大別され、製品を炉内に設置し加熱する常圧焼結と外部から圧力を加えて焼結する加圧焼結があります。常圧焼結は、サンプルを大量に設置し焼結できるためコスト低減に有効な一般的な焼結法です。一方で、焼結が困難な素材やち密な焼結体を得るためには加圧焼結が有効な手段です。ホットプレスは、一軸加圧をしながら焼結を行う装置です。一般的には、原料粉末をカーボンダイスに封入しカーボンパンチで加圧しながら焼結を行います。KISTEC所有のホットプレス概要を図3に示します。
ご利用を希望される方へ
このページのご紹介内容は、依頼試験、委託開発でご利用いただけます。
使用機器
料金
NO. | 項目 | 単位 | 料金 |
---|---|---|---|
E0460 | ホットプレス処理 | 1時間当たり | 9,350 |
ご利用方法
依頼試験(KISTEC事業名:試験計測)、委託受託(KISTEC事業名:技術開発受託)で利用できます。