2024年12月10日
牛の人工受精受胎率の向上を目指した運動良好精子選別と凍結工程のシステム化開発
株式会社協同インターナショナル、横浜国立大学、KISTEC電子技術部
海外で和牛肉が人気商品となったことに伴い、和牛肉の生産に不可欠な和牛の子牛の増産が緊急の課題となっています。しかしながら、繁殖農家の減少や和牛の受胎率の低下などにより、和牛の子牛の増産は難しい状態となっています。
本研究では、横浜国立大学が保有するマイクロ流体に関する解析・評価技術とKISTECが保有する微細加工技術を活用して、(株)協同インターナショナルが和牛の子牛の増産技術に関するシステム化に取り組んでいます。最終年度の令和2年度は牛の運動良好精子選別用デバイスの試作と評価を行なった結果、牛の運動良好精子を効率的に集められるデバイスの形状を発見し、特許出願しました。また、牛精子に対して無害な樹脂の親水化処理方法を見出しました。
これらの成果をもとに,牛の人工受精受胎率の向上を目指した運動良好精子の選別を実用化する研究開発資金を得るために,令和2年12月に日本中央競馬会が公募する「令和3年度 日本中央競馬会畜産振興事業 公募」に申請を行いました。また,牛の運動良好精子選別用デバイスを組み込んだシステム化も視野に入れて,令和3年2月に生物系特定産業技術研究支援センターが公募する令和3年度イノベーション創出強化研究推進事業に申請を行いました。