2024年12月9日
精密農業用ドローンシステムの開発
目的
酒造米に限らず、農業の現場では、担い手となる労働力不足が深刻となっており、IoT 活用等による省力化、重労働軽減を進めることが求められている。一方で、飛行時間が短いものの容易に広範囲の情報を収集できることから、ドローンの活用が多方面で進んできている。そこで、酒造米の生産現場でドローンによる情報収集を実施し、生育管理への活用の可能性について検討を行い、研究開発補助事業へ提案するための基礎資料を得る。
可能性評価の具体的な実施内容と結果
具体的な実施内容は大きく分けて、
○ ドローンを使用した生産現場におけるデータ収集体制の確立
○ データ収集の実施
○ データ解析と生育管理への活用方法の検討
の3つとなる。
本年度は継続的に使用できるドローンを確保し、操縦要員育成の体制を整えた。酒造米の生育状況の把握は、現状は圃場の一部の目視による確認で行っているため、生育ムラが生じる可能性が大きい。今回、マルチスペクトラムカメラ搭載のドローンを用い、泉橋酒造株式会社に隣接の圃場にて可能性評価を行った結果、広範囲の生育状況や健康状況の把握及び収穫時期の予測等の可能性を確認できた。
本可能性評価により、酒造米の生産現場におけるIoT 活用等による省力化・軽労化を進めるための基礎資料を得ることができた。今後は国の研究開発助成事業等への応募を検討する。
評価
マルチスペクトルカメラ搭載のドローンにより広範囲の圃場における酒造米生育状況等を把握できる可能性が得られた。実験を継続しデータを蓄積する事により、その可能性を向上できると見込まれる。