2024年12月9日
ポリマーMEMS受託加工の事業化を目指した「ひずみMEMSセンサ」の試作開発
株式会社協同インターナショナル、早稲田大学、KISTEC機械・材料技術部、電子技術部
シリコンウエハなどの基材の上に、電子回路やセンサ、機械的に動くアクチュエーターなどを作りこんだ微小電子機械システム部品(MEMS)はスマートフォンなど小型製品に広く利用されるようになりました。本研究では、早稲田大学 岩瀬研究室の有する延伸構造体の創製に関する研究シーズを応用して、(株)協同インターナショナルが、基材に薄いフィルムを用いたフレキシブルで曲面貼付が可能なひずみ(変形量)測定用のMEMSセンサの開発に取り組みます。このセンサは、変形の繰り返しに対する耐久性が必要となるため、KISTECは疲労試験機を用いて耐久性評価を担当し開発を支援します。
各種の薄いフィルム基材の変形特性や引張強さを調査した上で、特性に優れた基材でセンサを試作し、まずは引張試験を実施しました。引張試験中はセンサ出力である電気抵抗値、及びデジタル画像相関法によるひずみ分布を測定しました。その結果、本センサ出力特性や、センサに大きな応力集中部がないこと、センサが断線するまでの限界ひずみなどがわかりました。この結果をもとに疲労試験条件を策定し、今後、本センサの耐久性を評価する予定です。