使える、医療機器 ~臨床の立場から見た開発課題

使える、医療機器イメージ

作る側と使う側の目線はなぜズレるのか?

講義日程

2025年1月30日(木) 14:00~16:30
オンライン開催

定員: 80名

先着順にて承ります

対象 本テーマにご関心をお持ちの方はどなたでもご参加いただけます。

受講料: 無料

プログラム

14:00~14:05

オープニング

14:05~15:05

医師の手が感じる『使いやすい』医療機器とは?

前島 洋平 氏(オルバヘルスケアホールディングス株式会社 代表取締役社長)

15:10~16:10

膨大な『暗黙知』と経験を形にする新しいとりくみ

谷下 一夫 氏(一般社団法人日本医工ものづくりコモンズ 理事長)

16:10~16:30

Q&A

講師紹介

前島洋平氏

前島 洋平 氏

(まえしま ようへい)

オルバヘルスケアホールディングス株式会社 代表取締役社長

1991年 医師免許取得。1991年、岡山大学医学部附属病院内科研修。1997年 医学博士号取得(岡山大学)。岡山大学大学院修了後ハーバード大学医学部に留学し、血管新生抑制因子をテーマとした研究論文が科学雑誌『Science』に掲載される。岡山大学大学院医歯薬学総合研究科・CKD(慢性腎臓病)・CVD地域連携・心腎血管病態解析学教授を経て、2014年 オルバヘルスケアホールディングス株式会社取締役。2015年 同社代表取締役社長(現任)。オルバグループでは、医療器材事業を中核に、SPD事業、介護用品事業などを行っている。医工連携事業をきっかけに、現在は一般社団法人日本医工ものづくりコモンズの理事、兵庫県立大学 特任教授などをつとめる。

谷下一夫氏

谷下 一夫 氏

(たにした かずお)

一般社団法人日本医工ものづくりコモンズ 理事長

1969年 慶應義塾大学工学部機械工学科卒業、1975年 米国ブラウン大学大学院博士課程修了、 Ph.D., 工学博士(東京工大)、1992年 慶應義塾大学理工学部教授、2000年ESM2(France)招聘教授、2012年 慶應義塾大学名誉教授、早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構教授、東海大学医学部客員教授、2022年 学校法人北里研究所常任理事
研究としては、バイオメカニクス、生物熱流体工学とその医療技術への応用に取組んで来たが、医学界の専門家との共同研究の長年の経験を生かして、KISTECの医工連携講座、AMEDや地方自治体での医工連携活動にも関わって来た。現在では、一般社団法人日本医工ものづくりコモンズ理事長として、医工連携支援活動に取り組んでいる。

ご案内

 高齢化の進展、医療の高度化により、医療機器の需要はますます高まっており、データ科学、AIの発展は個別化医療や予防医療の潮流を推し進めています。その中で、医療ニーズと日本の高度な技術の融合により医療機器産業の活性化と医療の質の向上を目指す医工連携の動きは様々な成果を生み出していますが、順調に進まない事例も起きています。
 ドクターの頭の中には想像を絶する経験知や実践知がアイデアの宝として詰まっており、それが暗黙知になっていますが、それを如何に開発のアイデアにつなげることが出来るかが医工連携では重要です。しかし日本ではその過程が不足し医工連携の課題になっています。本講座は、医療者の声を「使える」「作れる」「ビジネス的に成立する」医療機器の開発につなげていくために、まずはドクターの”脳内”を理解しようとする試みになります。
 KISTECはこれまで「作る側」「開発する側」の方を対象とした講座「作って、売る医療機器」を実施してまいりました。今回は、視点を変え、臨床医学の専門家であると同時に医療機器販売商社の経営にも携わる前島洋平氏に「使う側」の目線による医療機器開発についてお話しいただきます。またアカデミアの立場から数々の医療機器開発に携わってきた谷下一夫氏に「作る側」が医療ニーズをいかにとらえ、形にしていくか、最近の試みをご紹介いただきます。
 日本の医工連携を強力に推進する2名の講師が、それぞれのお立場から日本の医療機器開発の現在地とこれから目指すべき方向を議論します。

先端科学技術セミナー2024開催主旨

 新しい社会のありようとはどんなものでしょうか?その姿とそれを描き出す術が地域社会でも模索されています。持続可能性、脱炭素、健康長寿、平等性、多様性・・・キーワードも出揃って、目指すところは「フラット化」でしょうか。さてではその実現に向けて開発が進むテクノロジーの方はどうなんでしょう?果たして誰もがひとしなみにその恩恵を享受できるものになっていくのでしょうか?
 デジタルテクノロジーの進化が、さまざまな場面で「時短」を可能にしています。それはあたかも時間の流れ自体を加速させるかのように認識を変えて行きます。そして研究者自身もまた、かつて考えられなかったほど短い時間で研究・開発を行うことが可能になったと実感しています。そのことは、研究に着手してから成果創出に至るまでのサイクルが短くなり、「超えられなかったハードル」を軽々と飛び越え、世に新たな知見をもたらすことが早くできるようになる一方、次に取り組むべき研究テーマも見つけ出さなければならなくなったことを意味しています。
 テクノロジーは「できる」の領域を広げていきます。「できる」はどこへ、何を目指して拡張していくのでしょうか?
 本セミナーシリーズで、講師の方々とともにさまざまな視点から探っていきます。

*本セミナーは科学技術イノベーション共創拠点推進事業の一環です。

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人材育成部 教育研修課 教育研修グループ
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