IEC 61131-3に基づくPLCの構造化プログラミング技法講座
-シーケンス制御応用コース-
2023年度は募集を締め切りました。
日程
2024年2月29日(木)10:00~17:00
開催方法
オンライン(Zoom)
受講料
15,000円(消費税込)
定員
25名(先着順にて承ります)
対象
製造現場や生産技術に携わっている方
* PLCあるいはラダー図の経験者、生産現場で制御にPLCを使用する初期技術者
* PLCを組み入れる機械装置を設計・製造する中小企業などの技術者
* PLCの技術動向やPLCと関連する技術分野の新しい情報を入手したい方・・・など
カリキュラム
10:00~10:10
本セミナーの実施目的と概要
KISTEC情報・生産技術部 奥田 誠
本セミナーの実施目的について説明し、講座の各単元について概要を紹介する。また、本セミナーを通して学ぶ知識や技術を活用して構築した模擬システムについて簡単に紹介する。
10:10~11:00
IEC 61131-3の基本と導入、プログラミングの効率化
三菱電機株式会社 横井 翔 氏
従来のシーケンス制御におけるプログラミングの課題について考察する。プログラミングの課題解決のための技術としてIEC 61131-3によって定められたプログラミング言語とその特徴、プログラミングの効率化について説明する。
11:00~12:00
PLCプログラムの作成手順と制御システムの設計
KISTEC企画部 水矢 亨
PLCプログラムの作成手順とともにプログラムの構造化やモジュール化について説明する。要求仕様、基本設計から詳細設計へと至る制御システム設計の概要を紹介し、POUを利用したプログラムのモジュール化を意識しながら、制御システムの設計からプログラム作成を効率的に進めるプロセスについて説明する。また、IEC 61131-3 におけるタスクやオブジェクト指向といった話題の概略も紹介する。
13:00~13:50
IEC 61131-3のプログラミング言語
ベッコフオートメーション株式会社 福留 広晃 氏
IEC 61131-3ではラダー図や構造化テキスト(ST)などのプログラミング言語が標準化されている。それらのプログラミング言語について、典型的な処理内容の表現に触れながら紹介する。
13:50~14:40
高度なPLCプログラミング技術とOPC UAやTSN紹介
ベッコフオートメーション株式会社 福留 広晃 氏
高度なPLCプログラミング技術の関連技術としてモーションやセーフティ、OPC UA、フィールドネットワークとしてEtherCAT、TSNについてサンプルプログラムを交えながら紹介する。
14:50~15:40
模擬システムの状態管理と自動運転制御の詳細設計とプログラミング
KISTEC情報・生産技術部 奥田 誠
コンベアと模擬プレス機から構成される模擬システムにおいて、複数ワークの連続投入に対応するための制御設計や、それを実現するためにも必要なワーク管理の設計およびプログラミングについて詳細を説明する。
15:40~16:30
PLCユーザーの現状とIEC 61131-3の動向
シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社 栗林 秀企 氏
日本国内のPLC ユーザーの需要と現状を一般社団法人 日本電機工業会(JEMA)発行のレポートを基にトレンド情報として解説し、国際規格であるIEC 61131-3の標準化、産業界のセキュリティ情報等の動向も合わせて紹介する。
16:30~16:40
フィールドネットワーク認証試験の紹介
KISTEC情報・生産技術部 長尾 達明
デジタル化された工場やプラントでは、下位のフィールド機器からデータを取得したり、制御指令を与えたりするためには、フィールドネットワークが使用されている。ここでは、KISTECで認証試験(コンフォーマンステスト)を実施している日本発のネットワークとして、CC-Link、FL-net、MECHATROLINK及びその実施状況について紹介する。
16:40~17:00
総合質疑と個別相談
KISTEC人材育成部 宮澤 以鋼
カリキュラム編成者
PLCopen Japan 共通教育委員会、KISTEC 人材育成部
本コースのねらい
PLC(Programmable Logic Controller、プログラマブル・ロジック・コントローラ)は、単体の機械装置から複雑な生産システム、さらに大規模な化学プラントまで、その制御装置として広く使用されています。PLCはリレーシーケンスを実現するためにコンピューター技術を応用して開発されたもので、その言語も制御ロジックを表すラダー図が長く使用されてきました。コンピューター技術の高度化やフィールドネットワークの普及により、PLCは制御だけでなく、生産データの収集や処理、上位システムとの連携などその機能も増大し、制御ロジック以外のプログラミング要素が増えつつあります。
国際規格IEC 61131-3はこのように産業システムの多機能化・多様化に応えるために制定され、既に40年以上の歴史を有していますが、PLCのハードウェアはベンダー依存でそれぞれ異なる生産分野でその機能を競いながら高度化しているのに対して、ソフトウェアを記述する言語はこの規格に準拠し、アーキテクチャとしての共通性を提供し、設計から運営に至るまでユーザーに大きな利益をもたらしてきました。
IEC 61131-3の特徴として、制御目的や規模に応じて、図的表現のラダー言語やテキスト系言語のST(Structured Text)などから、最適なプログラミング言語が選択できるようになっています。
本講座では、構造化プログラミング技法として構造化による制御システムの設計と構築について学習します。本講座を受講することにより、PLCの構造化プログラミングの手法を学び、ラダー図ではわかりにくいシステム構築が容易になります。また、規格改定にかかわる技術動向、OPC-UAによるデータのやり取り、フィールドネットワークによるデータ通信など紹介し、新しいPLC技術を入手することができます。
主催
(地独)神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)
協賛
PLCopen Japan
お問い合わせ
人材育成部 教育研修課 教育研修グループ
TEL:044-819-2033
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