「無機導電材料のインシリコ設計・探索と創製」プロジェクトの大場史康PLが文部科学大臣表彰を受賞しました!

科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者を表彰する「令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」において、KISTEC脱炭素化対策事業のプロジェクトリーダーを務める東京科学大学の大場 史康 教授が科学技術賞(研究部門)を受賞しました。

業績「計算科学に立脚した無機電子材料の開拓に関する研究」

大場PL
大場 史康 プロジェクトリーダー

受賞者:東京科学大学総合研究院 大場 史康 教授
「無機導電材料のインシリコ設計・探索と創製」プロジェクトリーダー

 新材料の開発を効率化するため、理論計算手法を用いたシミュレーションや大規模な計算データに対してデータ科学的手法を適用したマテリアルズインフォマティクスが国内外で注目されています。しかし、このような計算・データ科学的アプローチを実際の材料開発に供するためには、多くの材料機能の起源となる点欠陥、表面、界面等の複雑な構造や特性を精確かつ系統的に予測でき、その結果に基づいて有望な新材料を選出できる技術の開発が必要です。

 本研究では、上記の課題を解決するため、無機材料の基礎的特性から点欠陥、表面、界面等の複雑な構造や特性までを対象とした多角的で信頼性の高い予測を可能とする計算技術を確立しました。
 本研究により、種々の無機電子材料の機能の発現機構を解明するとともに、独自の新材料の設計や実験に先駆けた予測を行い、実際に複数の新規無機電子材料の開拓につなげることで本研究スキームの有効性を実証しました。

 本成果は、一般に難題であり、多大な人的・物的コストを要する材料探索を飛躍的に効率化することから、低炭素・省エネルギー社会をもたらす新材料の開発に寄与することが期待されます。

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